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■ Athlon64システムの構築 ■

Athlon64 +
MicroATXマザー

2005/1/3
o-yam

●前書き

64ビットプロセッサであるAMD Athlon64。パフォーマンスもさることながら、Cool'n'Quiet(以下C'n'Q)による静音、低消費電力も大きな魅力である。

当初はピン数の違い(940,939,754)やコアの違い、マザーのC'n'Q対応状況などかなり市場が混乱していたが、サーバ=940、パフォーマンス=939、バリュー=754で落ち着き始めた。そろそろ導入時期である。

メインストリームは939ピンでPCI Express対応になり始めたが、Micro-ATXでVGA内蔵はしばらく出そうもない。ゲームをするわけではないし、静音低消費電力狙いなので、電気くいまくりの最新VGAなど不要である。AGPがあれば充分。

MicroATXとなると選択肢はほとんど無く、754ピンがわずか数種類。買いに行ったところでは全てVIAでECS、MSI、GIGAしかなかった。ECSは激安だったがちょっとアレだし、GIGAは現品限り。MSI K8MM-ILSRが山積みでIEEE1394(使わないけど)も付いていたので決定。

CPUはSempronでも良かったのだが、値段的にそうたいして変わらないのでAthlon64 3000+に決定。

ちなみにセット割引で1000円引いてもらった。春から縁起がいい。

外観

■MSI K8MM-ILSR

拡大外観

VIA K8M800。ソケット754。
DDR400x2本(デュアルチャネル未対応)、FSB800、AGP8X。
S-ATAありRAID付き。
MSIらしく赤い基板。
ノースはヒートシンクのみでファンは無し。

拡大

裏側に補強用のプレートが付いている。

拡大バックパネル

IEEE1394がひとつあるのが変わったところ。
チップセット内蔵VIDEO有り
LANは普通の10/100M
USB 2.0はパネルに4ポート、内部に4ポート
ゲームポートはない。

5.1chオーディオもサポートしているらしいが興味ないので未テスト。

付属品は汎用日本語組み立てマニュアル、日本語マニュアル、S-ATAケーブル、S-ATA電源ケーブルなど。英語マニュアルは付いていない。

BIOSはAMIで、画面周りはAward風になってはいるが微妙に違和感がある。


■AMD Athlon64 3000+

拡大外箱

Model(C)と大きくシールが貼ってある。改良版のいわゆるCGレビジョンらしい。

拡大OPN

拡大付属クーラ

クーラは巨大であるが、銅の部分は無く全てアルミ。

CPUは初めて触ったが(笑)、Pen4よりひとまわり大きい。
 

組み立て

拡大

ケースは上記の物を使用。新品では無くAthlonXPシステムの使い回し。

拡大

CPU、クーラは初めてだったが、マニュアルを見なくても出来るほど簡単だった。クリップをかけた後、レバーをおろして、さらにレバーが戻らないようにガイド部のフックにひっかける構造。AthlonXP時代に悪戦苦闘していたのが嘘のようである。

拡大

懸案事項その1。クーラが巨大なのでCDDと干渉して入らないのでは無いだろうか??と思っていたが、なんとかギリギリ収まった。
※これより小さいケースだとまずダメ。薄いクーラを別途購入する必要あり。

その他は特に問題なく、普通に組み立てて完了。

メモリはPC2700 256MBが2枚、拡張カード類は一切無し。
ストレージはIDE-HDDを2台、DVDマルチとメモリカードリーダ。

検証
nForce2とAthlonXP、と言う全く異なる構成からマザーの入れ替えを行ったのでOSの再インストールを行うべく、とりあえず電源ON。

が。驚くべき事にそのまま立ち上がってしまった。PnPでいろいろとドライバが入って、付属CDから追加のドライバを入れた時点で、以前の環境全くそのまま動き出した。これも春から縁起がいい。めんどくさいのでそのまま使う事にする(笑)
たぶんVIAのチップセットがシンプルで素直だからではないだろうか。

とりあえずこの時点でSuperPIを回してみる。55秒。AthlonXP 2400+が57秒くらいだったので、一応ド・ノーマルで最速ではあるが、ちょっとガッカリ。内蔵VGAに使い古したOS、メモリ周りも何もしていないのだからこんなものか。


さてお待ちかねのC'n'Q機能である。

まずBIOSでC'n'Qを有効にする。
拡大

次にプロセッサ用のドライバをAMDから拾って来て更新拡大

続いて電源設定を「最小の電源管理」にする。
拡大

以上で設定完了。。。らしい。

拡大普通の状態
1.1V、1000MHzで動作している


拡大負荷状態
1.5V、2000MHzで動作

普段は1000MHzで、アプリの起動時や圧縮ファイルの解凍、巨大データのコピペ時などに一瞬1500〜2000に上がるだけ。MPEGの再生程度では1000MHzのまま。上がり下がりも早く、ひっかかりやもたつきは感じられない。

99%は1.1V、1000MHz動作である。

従ってCPU温度も低い。冬ではあるが40℃程度。ヒートシンクが冷たいレベル。
懸案事項その2。リテールファンは爆音と聞いていたがそれほどでもない。このマザーは回転数調整機能が無いようで、常時高速回転で回っているが、不満を覚えるほどの音はしない。改良されたのだろうか??
一応ファンコンを付けて1600rpmまで落としておいた。これでもヒートシンクはぬるい程度。AthlonXPでは考えられないくらいの低発熱である。

ケース用ファン類は一切無く、極めて静音。HDDの音が一番聞こえるくらいである。


懸案事項その。オンボードビデオの画質に不安があった(KM266はひどかった)が、これも杞憂だった。1600x1200でも問題ない。GeForce系と比較してキレが無く多少ソフトな画面であるが、充分合格点。

ただし、MPEG再生中に画面が乱れる傾向がある。これは原因不明だが、ドライバのアップデートあたりでなんとかなるので無いかと思っている。今後の課題。
※追記:ドライバのアップデートで解消された。


IDEの性能は普通、LANも普通。全てが普通

 

●結論

使用感は。。。。AthlonXPと比較して何も相変わらない。消費電力、静音の面で有利であるが、そこにメリットを見出せない場合はAthlonXPから乗り換える意義は薄い。

新規に作るのであればAthlon64はお奨め。Intel系やAthlonXPを選ぶ理由はない。
コスト重視なら754、パフォーマンスなら939で決まり。

 

 

●後書き
今はSempronの値段が高い為選択しなかったが、値がこなれてきたら利用価値がある。OSが64bit化するのはまだ当分先だし、メモリを4GB以上積む事もしかり。さらにその上で動くキラーアプリが見えない。

CPU自体はDual/マルチコアに向かっているがこれも状況的には同じ。

素晴らしい未来は待っていないような気がする。