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■タカラPetitShot ■

オモチャ系デジカメ
その実力は如何に?

2001/03/30
o-yam

●前書き

重い。デジカメは重い。最近は入門機を中心に軽量化がすすんではいるが、それでも重い。まして常用しているアレグレットM4はずっしりと重く、とても持ち歩きたくない。

以前から常々訴えているように、常時持ち歩くには携帯並みの100gが理想である。昨年あたりからオモチャ系デジカメがこの重量を達成しているが、たったの10万画素、QVGAの画質では満足できない。

しかし、秒進分歩のこの業界、食指の動く製品がチラホラと出てきた。まず目に止まったのはオリンパスC1。スペック的には問題無かったが、実物はかなりデカかった。軽さも思ったほどではない。これではわざわざ買い足す必要は無い。

次に目に止まったのがタカラPetitShot。スペックに多少不満があったが驚異的な小ささ、超軽量で価格もまぁまぁだったので購入。

バッテリは単4x2本なので、ついでに充電器とニッケル水素の電池を合わせて購入。

●概観
概観

高級そうに見える?かもしれないが、全てプラスチックでチープ感が漂う。

大きさ

見てのとおりの極小サイズ。側面の穴はUSB

背面

電源SWと残り枚数表示用液晶。

側面

単4 x 2本。

付属品は専用USBケーブル、ドライバ&アプリCD、ストラップ。

●仕様
画像素子 35万画素 CMOS センサー
暗いところがノイジー
出力解像度 高解像度 (VGA) 640×480 ピクセル
※最低許容範囲
  低解像度 (QVGA) 320×240 ピクセル
※使わない
撮影枚数 高解像度  26 枚
※少ないが、1日分なら許容範囲
  低解像度  107 枚
動画撮影 高解像度 約 4 秒
※使わない 低解像度 約 14 秒
接 続 USB ポート※必須
転送速度 0.6秒/枚
ピント合わせ 固定焦点(マクロ、標準切り換え)
露出合わせ 自動(シャッタースピードが変動)
液晶表示 7 セグメントでモード・残枚数表示
  ※残枚数表示は、2ケタしか表示できません。99以上は99を表示します。
バッテリーライフ 連続使用2時間(アルカリ乾電池)
   スタンバイモードで約1週間画像保存
※逆に言えば1週間で全て消える
セルフタイマー 約10秒
商品サイズ 71(H)×55(W)×25(D)mm※Good!
商品重量 約70g(電池を含む)※Good!

リムーバブル・メモリ・メディアは使用出来ず、内蔵SDRAMのみ。またBMP形式(!)で保存される為、撮影枚数が少ない。これはJPEGにエンコードするパワーが無い為であろう。さすがオモチャ。

また、内蔵メモリがFLASHやSRAMでなく、SDRAMってのが泣かせる。なんかの拍子に全部消えそうで怖い。

その他、USB接続するとPCカメラとして使用可能。静止画撮影も普通どおり可能。

●検証
操作性は良いも何も、電源ONとシャッターしかない。電源OFFは無い。30秒放置でスリープモードに入るのみ。

50cm以内の近接撮影の場合はレンズ部のレバーを手で切り替える。

死ぬほど単純な操作。さすがオモチャ。

適当に撮ったサンプル(クリックで拡大)

たまたま咲いてた桜

マクロ撮影。

画質はイマイチだが妥協出来る範囲である。
フラッシュが無いので薄暗いところはダメだろう。

また、転送はUSBのみ。TWAIN風の取り込み手順になる。
カメラと大違いでソフトは手を抜きまくっており、子供やパソコンに疎い輩ではとても理解出来ないのでは無いだろうか?と思われるくらい難解。

また、添付ソフトも何本かあるが、マニュアルには起動などしか書かれておらず、「使いこめばイロイロ出来ます」で逃げている。

コスト削減のしわ寄せがこのあたりに来ている。

●結論

価格が価格だけにあらゆる所に妥協が必要。ただし、このサイズ、重量は魅力的。常時持ち歩くに値する。
ただし揮発性メモリを使用しているので、いつ画像が消えるか分からないと言う不安が常に付きまとう。一回痛い目に合ったら捨てるだろう。

また、ソフト類の問題で初心者にはお勧め出来ない。あくまでも中級以上のオモチャである。

 

●後書き

理想のデジカメに近づきつつある。50万画素、リムーバブルメディア対応になれば申し分無い。さらに液晶のモニタ画面が付けば・・・ちょっと無理ですかね。

多機能化が進む携帯電話にカメラ機能を持たせた方が早いかも。