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■静音PCの製作 ■

超・低コスト静音PC

2003/1/31
o-yam

●前書き

常時接続やTVチューナ、サーバ等のため、24Hr連続使用するシーンが増えてきた。

一方で、PCのパワーは増大し続けており、あらゆるデバイスを冷却する必要がある。そのままでは爆音を発し、快適な環境は得られない。

PCのパフォーマンスを維持しつつ、いかに静かで快適なPCを作るか。予算が多い場合はあまり問題は無い。ここではさらに「低コスト」も追求する。(ただ単に貧乏とも言うが)

※コストを優先させるとリスクが増大する。予め肝に銘じて置く事。

 

静音化作業

機材:

マザー AOpen AK77-8X max

ケース:ミドルタワー


その1 電源

難易度:低
効果:大
危険度:大

まず手始めは電源(のファン)である。これは通常回転数が制御出来ないので5V化。

配線を変えて7Vにする技もあるが、間違えやすいし、5Vの方が効果がある。

おもむろに電源を分解し、ファンの配線を見る。大抵12V。ファンの配線を切断し、近隣の5Vの線に半田付け。組み立て、通電し、ファンの様子を確認。ある程度回っていれば問題無いであろう。

電源ファン停止は被害が大きい。定期的にファンの様子を確認する事


その2 CPU

難易度:低
効果:大
危険度:小

CPUは最新かつ高クロックの物をクロックダウンして使うのが効果的。今回はAhlonXP2400+のFSBを266MHzから200MHzに落とした。これにより電圧も定格よりかなり下げる事が出来る。

その他にモバイル用のCPUを使うなどの手法もある。


その3 CPUファン

難易度:低
効果:大
危険度:中

CPUのクロック、電圧を下げた事により、ファンも回転数を抑止する事が可能となる。市販のファンコントローラや、上記の5V化等もあるが、今回のマザーはソフトウェアで回転数が制御出来る ので、その機能を利用する。
とりあえず定格50%に設定。効果絶大。ただし、これも定期的にCPU温度を監視する必要はある。


その4 HDD

難易度:低
効果:大
危険度:大

その3までやってかなり静かになった。が、今度はHDDの回転音が気になり始めた。(よく言われる無限ループ。静かになってくると別の所が気になり出す)

シーク音は問題無いのだが、常時かすかに「キーン」とかなり高音の回転音が聞こえる。市販のHDD静音化ケースを買えばいいのだが、価格が異常に高い。インターネットで検索すると、VHSビデオ テープの箱やタッパーで代用可能との事。

タッパーで密閉・・・本能的にかなり危険な感じがするが、耳障りな高音は是非とも消したい。リスクを覚悟の上でチャレンジ。

タッパーは100円ショップで物色し、HDDが2台入る物を購入。レンジ使用可能な野菜ケース。

外観

完成

タッパーにフラットケーブル、電源ケーブルの穴を最小限に開ける。ハサミで十分。クッションを敷き詰め、HDDを2台(Maxtor 60GB、三星120GB)を押し込む。電源ケーブルは二股分岐ケーブルを使用。

5インチフルハイト程度の大きさになったので5インチベイに設置。
※ケーブルが短いので、ケースによっては物理的に設置できないかも。

さすがに効果は絶大で、HDDの音は見事に聞こえなくなった。

後は信頼性がどの程度か。こればっかりは実際に使ってみないと解らない。

効果はあるが、重要なデータが入っているPCではお奨め出来ない。


その5 その他

ケース脇に通風口がある。これは塞いでおいた。効果自体は無いに等しい。

 

未採用の手法
他に良くある静音化手法は

・ファンの径を大きくする。
・吸音シートを貼る
・電源ファンにサイレンサーを付ける
 

等があるが、費用対効果に疑問があるのでパス。
極めるにはやはり回転物を取り除く必要がある。

・ファン自体を撤去する
・HDDを使用しない

こちらもパフォーマンスに影響を及ぼすのでパス。

●結論
とりあえず当初よりは相当静かになった。低く唸る様な感じ。無音まではほど遠いが、妥協できる範囲内。

静音化にあたっては

・費用
・性能
・リスク

この3つを勘案、トレードオフしながら自分にあった方法にする。

費用を無視→メーカー製静音PC
性能を無視→大昔のPCやジャンクのノート、Cyrix、低クロックの河童
リスクを無視→このページ(笑)

 

●後書き

少なくとも日本においては静粛性が重要なファクターであると業界内でも認知されるようになってきている。

騒音など無いに越した事は無い。日々精進されたし>各メーカ