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■ 三洋 Xacti DSC-J1 ■

320万画素 動画デジカメ

2003/4/27
o-yam

●前書き

動画が撮影したくなった。
通常であれば「ビデオカメラ」と言う事になるのであろうが、コスト的に論外である。 そもそもパソコンとの親和性が悪い。IEEE1394経由で取り込むなどメンドウでやってられない。

一方のデジカメであるが、動画撮影は昔から可能であったが、メディアの容量の関係で撮影時間が秒〜分単位とこちらも論外の状況であった。

が、最近はメディアの価格もこなれてきており、256MBや512MBもビデオカメラを買う事を考えれば安いものである。そこで256MBのSDカードを買い、DimageXで動画を撮る事にした。

しかし!実験して始めて気が付いたのだが、DimageXはメディアの容量に関係なく、最大撮影時間がたったの30秒。アンビリーバボー!つまりこれは外部メモリでは無く、内部のバッファに溜めているだけだ(たぶん16MB程度であろう)。こんなクソみたいな仕様で「動画が撮れる」などと書いて欲しくないものである。256MBのSDカードが全く意味をなさないではないか。。。

仕方が無いので、動画がまともに撮れるデジカメを物色。IOデータやPanasonicなど動画に特化したタイプもあるが、デジカメとしてのスペックが不満なので却下。静止画、動画で別々に所有する ほど酔狂ではない。動画は欲しいが使用頻度は高く無いので、通常はデジカメで、いざとなったら動画も撮れるのがベター。

と言う訳で、三洋のXactiを選択。(三洋は昔から動画に力を入れている)

 

外観

拡大

普通のコンパクトカメラ並み。電源を入れると、レンズ部のシャッターが開く。

なお、光学ズーム付きだが、レンズが勃起しない。内部にズーム機構を埋め込んである。これも重要な選択ポイント。

液晶がデカイ。視野角は悲しいくらい狭い。屋外だと見えないに等しい。かろうじて見える程度。

右下部がUSBコネクタ。

ありがちな配置。モード切り替えとシャッター。

底面

SDカードと専用バッテリ(かなりデカイ)。

充電器(付属)

充電はバッテリを外してこの充電器に載せる。前世紀の仕様。さっさと充電スタンドにして欲しいものだ。

他機種との比較。
DimageXと比較すると厚さが目立つ。ただし重量差は30g程度で大差は無い。
QV2300UXとは比較にならない(笑)位小さい。

 

仕様
画素数 320万画素 無視
最大撮影サイズ 2880 x 2160 XGAの4倍以上。いらない。。。
動画サイズ 640,320,160 30fps,15fps MOV形式
静止画枚数 SDカード依存 256MBだと無限に近い
マクロ 2cm かなり寄れる
ズーム 光学2.8倍 デジタルもあり。
コネクタ 小型USB 専用の形状
重さ 186g程度 ずっしりと重い
電池 専用リチウム  
ストロボ あり  
 

解像度の仕様が死ぬほど嫌だ。VGAサイズの次がいきなりUXGAサイズ。何故中間のSVGAやXGAを飛ばすのだ?パソコンで一番扱い易いサイズのはずだ。パソコンの画面に収まらないサイズなどよっぽどの事が無いと使わないのでは無いか?むしろ最低をSVGAにするとかしてもらいたい。ファームの変更でなんとかして頂きたいものである。

動画の撮影時間は320x240、15fpsとして256MBで22分程度。640で30fpsは高速のメモリカードが必要なので要注意。

また、USBケーブルが専用と言うのもいかがなものか。TV出力用の端子も兼ねているのが理由であろうが、ユーザーの立場に立って考えれば汎用コネクタが良いのは明白である。

 

検証

形状はカメラ然としている。。。どこから見てもカメラ。いつも思うのだが、これが究極の形とは思えないのだが。。外装部品の数が少なく、設計しやすいだろうがもう少し奇抜なデザインも有りではないだろうか。。とりあえずレンズは回転して欲しいものだ。

電池周りはかなり悲しい。充電スタンドがトレンドだと思うのだが。。。出したり入れたりメンドクサイ事この上ない。きっと次期機種では改善されるのであろう。。。さらにACアダプタは別売りなので、電池が切れたらアウト。充電されるまで何も出来ない。(USBケーブルからは給電されない)

操作系はシンプル&軽快。電源 投入後約1秒で撮影可能になる。ただし、電源ボタンが独立していないので、片手で電源ONは至難の業である。この辺は改良してもらいたい。

操作方法は単純。デジカメユーザであればマニュアルレスで使えるだろう。電源OFFで設定が消える事が無い。これも必須である。

マクロはメニューから切り替える方式。メンドウ。専用のボタンかカーソルキーあたりで変更出来て欲しいものだ。これもファーム変更でなんとかヨロシク。

気に入った点は、撮影後にそのままワンボタンでプレビュー&削除が出来る。わざわざ再生モードに切り替える手間が省ける。これは意外と便利であった。

動画はただ単にシャッターを押すだけ。勿論音声も録音される。録画中か待機中か分かりづらいのが難点か。

その他に連写モードと言う物がある。うまく使えば便利なのであろうが、わざわざモードを切り替えなければならないのでメンドウである。さらに連写と言っても高速連写では無く、かなりマッタリとしているので、使用頻度は低い(と言うか無い?)だろう。

 

特徴としては音声ガイドやレインボーイルミネーションだか訳の分からない機能がある。ご苦労様。速攻OFF。

WEBカメラ機能もあるが、別売のACアダプタが必須なので意味無し。

また、DIRECT-PRINTと称する機能も有り。カメラをプリンタに直接繋いで印刷出来るそうだ。誰が使うのだろうか??パソコンを持ってない人間がデジカメを買うのか??流行るとは思えないが。

 

ソフトウェアはUleadPhotExplorer8SEのみ。使い勝手が良くない(遅い)ので、わざわざインストールする事もなかろう。
デジカメ自体はストレージクラス対応なので単なるドライブとして認識する。

その他気になった点は、半押し時に液晶画面が一瞬乱れる。気になる。。。故障しているのだろうか??

 

サンプル
日中。晴れ。
1600x1200、NORMAL圧縮。
その他は全てAUTO、デフォルト。

クリックで拡大自動販売機

クリックで拡大マクロ

クリックで拡大W端

クリックで拡大光学2.8倍ズーム

クリックで拡大さらにデジタル2倍

クリックで拡大ツツジ

クリックで拡大他人の単車

クリックで拡大風景

クリックで拡大同じ物をVGAサイズで撮影

クリックで拡大マクロ限界

屋内蛍光灯下。


動画サンプル

Quicktime Movie

約5MB。MOV形式(QuickTime)
右クリックで保存後、再生されたし。

 

●結論

動画が必要だった為この機種を選択したが、電池周り、解像度は納得出来ない仕様である。マクロが強いのでDimageXには辛うじて勝利したが、動画が必要無いのであれば書類選考落ちレベルである。

とりあえずファーム更新を待つ。1年待って更新されなかったらたぶん買い換えるだろう。

ただし、初心者などあまり拘りの無いユーザであれば満足するであろう。動画が売りなので256〜512MBのメモリも併せて購入されたし。フォトレタッチなどのソフトも一本用意する事。


追記:

しばらく使ってみた感想。なんとなく手ぶれが多いような気がする。多少留意する必要があるだろう。このような細かい不満が積もり積もっていくんだよな・・・。

電池はデカいだけあって持ちが良い。これは○。

 

 

●後書き
ケータイのカメラの性能が上がってきたので、デジカメを常時携行する事は今後無くなる一方である。生き残るには動画を強化してDVカメラの領域を侵して行く必要がある。もしくはケータイ以下の軽さにするか。 圧倒的な高画質にするか(高解像度では無い)

 

現在の使い分け

常時携行用・・・au A5301T
お出かけ用・・・Xacti
屋内撮影用・・・Xacti、QV2300UX
WEBカメラ用・・・Che-ez!snap

お蔵入り・・・DimageX