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■ Linux入門 2024 ■

初心者向け指南書

2024/05/21
o-yam

●前書き

Windows10のサポートが2025年10月で終わる予定
P201
令和以降のPCあたりであればWindows11に無償アップグレード可能であるが、要求仕様が厳しい。
CPUの要件はIntelだとcore8世代〜、AMDはRyzen3000〜
世の中のPCの8割、9割はアウトではないだろうか。
さらに「Copilot + PC」になると16GBメモリ、256GB SSD と、とんでもない要求仕様


まぁ普通のユーザーは買い替えかアップグレードするとして
未対応のPCはどうするか?
サポートが切れたOSは結局ブラウザも対応しなくなるのでスタンドアローンで使う事になる。

(1)怪しげなソフトを使って無理やりWIndows11にアップグレード
(2)Google chromeOS FLEX をインストール
(3)Linuxをインストール
(4)破棄/放置/隠蔽

ここでは(3)に付いて記述する。

※Windowsしか知らない人間がUbuntuを入れて無茶苦茶やってた動画を観たのが本稿を書こうと思ったキッカケである。
Linuxの基礎と言うか概念を漠然とでも知っておいてもらいたい。


必要事項
Windows7世代以降なら快適に動く

・USB起動が可能な64bitCPU搭載PC
・メモリ 4GB〜
・ストレージ 32GB〜
・USBメモリ 8GB〜
・英語アレルギー無し

※CD/DVD起動しか選べない、64bit未対応のCPU、メモリが少ない等の古いPC(〜WindowsXP、Vista世代)は動かせない事は無いが、敷居が高いので初心者向きではない
※HDDでも大丈夫だが現実的ではないのでSSD推奨
※外国人が開発しているので基本英語。英語がズラズラ出てきてもスマホをかざせば翻訳できるし、ブラウザ上ならサクッと翻訳できるので大きな問題ではない


P201
2003年頃のLinux機
PentiumII350MHz/512MB RAM/15GB HDD/RedHat8

■ディストリビューション選定
ここが初心者の最初の障壁

例え話にすると
・Linux(カーネル)=ご飯
・ディストリビューション=弁当

ご飯+何にするか
手作り弁当
日の丸弁当
唐揚げ弁当
幕の内弁当
牛丼弁当
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弁当は誰でも自由に作れるので無数にある。
(ご飯自体も炊き方、味付け、量を変えられる)

すべて自由である。

次に系統である

大きく分けて debian系/RedHat系/Arch系他
弁当でいうと和風/洋風/中華みたいな感覚

ブラウザのページを見れば分かるが
deb debian系
rpm RedHat系







一般の初心者はdebian(Ubuntu)を選んでいれば問題ない

仕事でRedHat系のサーバを使っている/将来SEなどの仕事に付きたいならばRedHat系(Fedora、openSUSE)もアリ。

Linux(UNIX)を骨の髄までしゃぶりたければArchかその他諸々あるが初心者が近寄るものではない。



有名/人気で日本語化が充実しているのはUbuntu、Fedora

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https://distrowatch.com/ のランキング

本稿は初心者指南なのでディストリビューションは「Ubuntu」系で話をすすめる。
デスクトップ環境選定
いつも使うグラフィカルな作業環境を選べる
ここがWindowsと違うところ。

有名所で高機能(≒ヘビー)な順
・GNOME
・KDE
・Cinnamon
・MATE
・LXDE/LXQt
・XFce
・その他

Windowsで言うところの 11,10,8,7,Vista,XP,2000,98,95,3.1のどの見た目、機能がいいか

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弁当で言うところの立派なパッケージに箸、フォーク、スプーン、調味料が付いている弁当か、質素な入れ物か

これも個人の好みの話でどれでも自由に選べる。
とはいえ、歴史の話はどうでもいいとして、将来性を考えると
GNOMEかKDE?
当面はMATEでもいいかも



本稿は今現在常用している以下で話をすすめる
(1)Ubuntu MATE(Ubuntu + MATE)
(2)Kubuntu(Ubuntu + KDE)
(3)ZorinOS(Ubuntu + GNOME)カスタマイズ版


なお、Ubuntu標準の素のGNOMEは非常に使い勝手が悪いので却下
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※GNOMEでも拡張機能を入れまくれば好みに近づけられるかもしれないが、そんな事するくらいなら最初から他のデスクトップ環境を選んだ方がいい。

また、起動USBの作り方、USB起動の方法など初歩的な事は他のサイト/動画を参照の事

インストールは画面の指示に従って選択していくだけ。


実践 Ubuntu MATE 24.04LTS

https://ubuntu-mate.org/download/


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起動時点でメモリ使用量1GB程度

さっぱりした画面
Windows2000とかそんな感じで特に違和感なく使える
シンプル好きならおすすめ
リソースも少ないし安定性もピカイチ

LinuxMint + MATE はほぼ同じだが多少上品な画面

実践 Kubuntu 24.04LTS

https://kubuntu.org/getkubuntu/


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起動時点でメモリ使用量1.4GB程度

かなり今風
スケスケなど画面エフェクトが多彩
色々と細かい設定が出来る=かなり複雑

カスタマイズ好きならあってるかも

KDEは昔から派手でメモリも食いまくるので敬遠していたが、最近のPCで動かす分には問題は無い。

高機能な分、安定性は疑問。たまにエラーが出る。

他人による紹介動画はこちら


実践 ZorinOS 17.1 core

https://zorin.com/os/download/


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起動時点でメモリ使用量1GB程度

・Windowsのアプリ/ゲームが簡単に動かせるようになっている
・デスクトップのレイアウトも簡単に変えられる

GNOMEだがかなりユーザーフレンドリにカスタマイズされている

ベースがUbuntu22.04LTSと少し古いがその内アップデートされるであろう。

どうしても捨てられないWindowsアプリがある場合はZorinOSがオススメ

他人による紹介動画はこちら
結論
インストールしなくてもお試しで動かせるので、USBメモリがあれば今すぐやればいい。

分からなくなったら各種AIに訊けば教えてくれる。
紹介動画も多数あり。


なお、ChromeOS FLEX はLinuxのサブセット/セキュリティ強化版と判断している。自由度が少なすぎるので却下

後書き&妄想
Linux=自由
とは言え自由であるが故に昔から常に混沌としているのも事実

長いことLinuxMint + MATE の環境で安泰であったが、今はもうさすがに時代遅れ感がある。

が。

TOPディストリビュータのUbuntuはセキュリティを強固にする方向に進んでいる。セキュリティ向上=使い勝手が悪くなる、のは常。
LinuxMintはその方向性に抗っているがどうなる事やら。

GNOMEはぼちぼち進化しているが、いつまで経っても使いづらいまま。タブレット向けを重視しているイメージ

最近KDEに乗り換えつつあるが、これも相変わらず設定がグチャグチャ。
もう少し整理整頓しましょうよ、と言いたい。

ウィンドウシステムも伝統的なX11から先進的なwaylandに移行中。これはこれで日本語入力がところどころ挙動不審。特に優位性も感じられないし、まだしばらくはX11でいいのではないか?

 
おまけ
人気ディストリビューションの勝手な感想/解説

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1 MX Linux これは軽さがウリ。発展途上国で流行ってるのかな?
2 Mint シンプルでエレガント 一応オススメ
3 EndeavourOS Arch系で初心者立入禁止
4 Debian Ubuntuの本家 自由度が高い 変なCPU用も多数
5 Manjaro Arch系だが3よりは初心者寄り
6 Ubuntu 初心者はこれ一択 デスクトップ環境は多数あり
7 Fedora RedHat系 先進機能のテスト用
8 Pop!OS Ubuntuをさらに使いやすくしてある
9 ZorinOS 同上 Windowsアプリが使いやすい
10 openSUSE RedHat系 ビジネスサーバ寄り
11 Nobara Fedoraをユーザーフレンドリに改編



他にも無数のディストリビューションがあるが、基本的に外国で作られているのでマイナーなものは日本語が表示不可/入力不可が当たり前。初心者が手を出すものではない。

それらを日本語対応にして配布している「ライブCDの部屋」なるサイトもある。


日本製のディストリビューションもある事はあるがマイナー。
まともなのはMIRACLE Linuxくらいだが、サーバー色強し。
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中国に負けてる印象
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