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■自宅サーバの構築 ■

DDNSを使用した
独自ドメインサーバの構築

2002/12/27
o-yam

●前書き

NiftyのDDNSサービスを使用し始めて半年。特にトラブルもなく、安定稼働出来る目処が付いたので、独自ドメインに切り替える事にした。ADSLの速度が8M→12Mに上がった事もポイント。

独自ドメインの場合、追加料金500円/月。

比較表は以下
  レンタルサーバ DDNS
費用(年間) 20,000円 6,000円+電気代
HDD容量 WEB:100MB
MAIL:30MB
無限。リソースの許せる限り。
回線速度
信頼性
管理の手間 ×

ここでポイントは、「いかに安く上げるか」である。マザーやHDD、その他パーツ類を新規に購入していたのでは全く意味がない。投資額が4万円なら2年、10万円なら5年、サーバを借りられる計算になる。

手持ちの余剰パーツをかき集め、フリーソフトを組み合わせ、脳味噌をフル回転させて、いざ構築!

 

インフラ整備(サーバ 機製作)
サブドメインで運用していた頃のサーバは以下。

旧サーバ

三菱アプリコットGX
Pntium133,32MBRAM,1GBHDD,Win98SE,SXGA TFT液晶

独自ドメインともなれば安定性を重視する必要がある。Linux系かNT系OSを選択するとして、さすがにジャンクのノートでは辛い。

 

サーバは余剰部品で新規に構築する事にした。

ケースは以下

microATXのケース。

次はマザーだが、生憎先日ほとんど売り払ってしまった。。。部屋を見渡すと。。。天井付近の壁にジャンクマザー発見!(笑)

Tyan Tomcat810e。なんとも懐かしいSLOT1のマザーである。ジャンパピンが折れてお蔵入りしていたはずなので、半田付けで修理した。ジャンクではあるが、信頼のTyan。サーバにはもってこいである。

P2-350

SLOT1のCPUも大昔にほとんど処分してしまった。ソケット370のセレロンに下駄をかましてテストしたが起動しない。一応セレロン266MHz(!)がある事にはあるが、キャッシュ無しでバス66MHzでは流石に心許ない。

仕方がないのでPentiumII 350MHzを300円(笑)で買って来た。TDPは21Wくらい。ファンレスでも行けそうな位発熱が少ない。

メモリは余剰品の128MBを2枚で合計256MB。

HDDも余剰品のQuantum 6.4GB。このHDDは通常は静かだが、アクセス時にカリカリとかなり大きい音が出る。実はこれがいいのだ。HDDが静かだと動いているのかどうか全く分からない(アクセスランプを監視する必要がある)。音がすれば動いている証拠。

LANボードはいくらでも余っているので問題なし。

その他のストレージは立ち上げ時にのみ使用。LANで通信出来るようになれば撤去。

以上で完成。

完成図

※5インチベイにはスピーカが入っている。
※電源ファンは5V化。

その他の機材はUSBのマウスとキーボード。これも使用する時だけ接続し、通常は外してある。

 

 

●インフラ整備(OS)
当初Linux(Redhat8)で構築し始めたが、よく考えるとメールサーバは立ち上げた事が無い。。。案の上、sendmailでひっかかり、qmailに逃げようとしたがここでも頓挫。知識がほとんどない(概念すら良く分からない)ので時間ばかり浪費。

疲れたのでとりあえずWindowsでやる事に決定。。。

 

インフラ整備(アプリ編)
HTTPサーバは「AN HTTP」を使用。起動してコンテンツのフォルダを指定するだけ、の超簡単作業。 半年使用して特に問題はなかった。

メールサーバは何種類か試したが、Neonと言うのが機能、操作性で優れていたので採用。フリーの他、3000円のPro版も用意されている。
こちらも設定画面で数カ所設定するだけの簡単作業。
※ただし、細かい設定は出来ないので、あくまでも個人、小規模SOHO向け。

その他NTPクライアント(Tclock)、IPアドレス更新ソフト(DiCE)、リモート管理ソフト(VNC)もインストール。

 

変わったところとして、ファイル監視ソフトとコマンドラインWAV再生が入っている。WEBのアクセスやメールの到着のログを監視し、ピロピロと音が鳴るように設定。

 

この時点で内部ネットワークからアクセスし、各ソフトの挙動をチェック。


●インフラ整備(公開)
準備が整ったところでNIFTYのDDNSのページにアクセスし、「ドメインの登録」、「IPアドレス更新」作業を行なう。クリック数回。

その後、ドメイン名を管理しているレジストラのページに行き、NIFTYからのメールに従ってドメインネームサーバを変更。

この時点ではまだアクセス出来ない。最大72Hr、経験的に12時間経過頃から繋がるようになる。

 

●セキュリティ設定

ルータ経由で接続してあるので、外部からのリクエストを上記サーバまで届ける必要がある。

サーバの内部IPアドレスは固定にし、ルータの設定でSMTP,HTTP,POP3のポートだけ をサーバに送る様に設定。

プラネックスのBLR-04FAの場合はNAPT設定→静的マスカレードテーブルに追加。

回線は切断しないように設定。

ポートを開けた時点で不正アクセスの嵐にさらされる。セキュリティの設定は必須。 相手はドメイン名等無関係、IPアドレスを直に指定してくる。

・不要なポートはルータ上で全て閉じる
・NT系標準のHTTPD(IIS)は使わない(笑)
・パスワードがかけられるソフトは全てパスワードを設定。

ログを見ていると相変わらずnimdaが蔓延しているようだ。

 

●テスト
内部ネットワークからはテスト出来ないので、ケータイなど外部のネットワークからアクセスして、メール、WEBが正しく動作している事を確認。

特にSPAMメールの踏み台にされないようにチェック。(SMTPは自ドメインに設定し、関係ないメールアドレス同士で送ってみるなど)

WEBは全てのディレクトリにアクセスしてみる等。(index.htmlが無い場合の挙動など)

 

●結果
一応動くようになった。信頼性は様子見。

今回判明した事実
・スケジューラやatコマンドは細かい設定が出来ない。使えない。
・リモートデスクトップはパフォーマンスや使い勝手がいいが、勝手にログオン画面に戻ってしまうのは困る。
・choiceコマンドが無くなっている。
・コマンドラインでサウンドが鳴らせない。
 

 

●結論
今回はWindowsXPで構築したが、やはり色々な管理などはUNIX系のほうが小回りが効く。

なんとかLinuxでリベンジしたいものだ。

 

●後書き
今回構築して思いついたのだが、下記のようなパトライトがあると楽しいかもしれない。

パトライト

WEBアクセスは青、メールは黄色、不正アクセスは赤などがピカピカ光るといいと思いませんか?

現在市販されているのは大袈裟でデカいので、パソコン用に小型にしてUSB接続にして、制御ソフト(Win、DOS)を付けて3千円でどうだ?!(笑)

あ、なんか流行るかもしれない(笑)もうあったりして。