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■自宅サーバの構築 2007■

Vine Linux 4.1を使用した
自宅サーバの構築

2007/4/21
o-yam

●前書き

2002年末より自宅サーバを運営している。
自宅サーバのメリットは「無限のストレージ」と「自由」に尽きる。

レンタルサーバは絶大な信頼性があるが、ディスクスペースはわずか100MB〜300MB、高価な所でも1GB程度。
これでは動画などは一切扱えない。
ブログだと2GB前後の容量があるが、これは自由度が少なすぎる。

これに対し自宅サーバであれば何ギガでも何テラでもOK。まさに無限である。
しかもどの様に使っても自由。
自宅サーバ is Freedom〜♪自宅サーバ イズ フリーダ〜ム♪


その反面、メンテナンスやトラブル対応は自分で行わなければならない。

従来の自宅サーバは akia Tornado3136なるノートパソコン。
PeniumII 366MHz,128MB RAM,20GB HDD(換装済)と言う構成。
OSは当時のRedHat8.0
LCDはバックライトの寿命で超暗く、LCD部のヒンジは壊れてパカパカ。
それでも安定して延々と動いていた。
拡大akia Tornado

が、NIC(PCカード)のコネクタが緩くなり通信途絶が多発。加えてHDDの容量も少なくなってきた事もあり、一念発起してHDD交換と同時に再構築する事にした。
 

OS選定
OSはFedra6にしようかと思ったが、近々7が出そう。
加えて最近肥大気味(CD 5枚)なのもマイナスポイント。最新技術をどんどん取入れるのはいいが、設定もややこしくなる一方。大規模サーバ用のテクノロジを詰込まれても。。。ねぇ。

他にも1CDのLinux等を試してはいるが、どうもイマイチ性に合わない。

と言うわけで今回はVine Linux 4.1にしてみた。
CD1枚でシンプル。ソフトは後から好きな物を追加する方式。
RedHatの流れをくんでいるので違和感が無い。
ただし今回のようにサーバとして使うには適しているが、クライアント用として使う場合にはシンプル過ぎて物足りないだろう。

ちなみにクライアント用はUbuntuがお気に入り。
Berryもまずまずだが壁紙とかアイコンなど、思想がちょっと。。。ね。
 

●インストール

まずはHDDの換装。
拡大

HGST HTS541212H9AT00
2.5インチ120GB。
今回は値段(通販、コミコミ\9,000)のみで決めたので仕様どころかメーカすらどうでもいい。

HDDを交換してVineのインストールを始める。
最初の段階で停止。。。
CD-ROMが見えなくなる(IRQ Lost ...等と書いてある)

ブートオプションを付ければある程度進むようになった。
Boot:linux irqpoll

しかし途中の段階でCD-ROMのリードエラーが多発。再試行再試行で進んでいたがついに「致命的なエラーがどうたらこうたら」と出て止ってしまった。。。orz
 


ポンコツノートPCは諦めて、夏用小型PCを流用。

※自宅サーバは画面、キーボード、バッテリが付いたノートPCが最適であるが、現在予備のノートが無い。。。

拡大

SiS630,VIA C3 933MHz,384MBでマザーは小さいものの、所謂一般的なPC。
インストールは滞りなく終了。

内蔵LAN(SiS900)も正しく認識。

●システム調整
アップデート

#apt-get update
#apt-get upgrade

で各種ソフトをアップデート出来る。お手軽。

■ソフト追加

足りないソフトは追加。

#apt-get install パッケージ名

今回はtelnet-server、fetchmail、mutt、Webalizer、samba等を追加。

また、webサーバの解析もさせているので awstats は別途インストール。
 

■サービス設定

サービスの吟味。

#chkconfig --list で一覧を表示させ、不要な物は off

 

●サーバ調整
※注意:このドキュメントはあくまで個人レベルの自宅サーバ構築の話です。

■WEBサーバ(apache2)

/etc/apache2/conf/httpd.conf を修正。
ServerName サーバ名
AllowOverride ALL
DefaultLanguage ja

Options Indexes を外す

■sambaサーバ

/etc/samba/smb.conf を修正。
workgroup = ワークグループ名
security = share
後は共有するディレクトリで
read only = no
public = yes
guest ok = yes

等と書けばどのPCでもアクセス可能なユルユルの設定となる。

■telnetサーバ

inetd経由で起動されるようなので
/etc/inetd.conf を修正。
telnetの行のコメント(#)を外す。

■ftpサーバ(ProFTPD)

/etc/proftpd.conf を修正
<Anonymous ~ftp> 〜 </Anonymous> をコメントアウト
(匿名接続は不許可)


■仕上げ

●外から入れるようにルータのポートを開放
●自動実行の設定(crontab)
  ・ntpdateを使った時刻合わせ
  ・各種自動実行プログラムを登録 等々

■使用感

Xを使うと流石に重い。全てがまったりと動く。常用は勘弁して欲しいレベル。
ただし、本機はテキストモードで使用するので全く問題はない。画面、キーボード、マウスは繋がない。LANと電源だけ繋いで押入に放置の予定。

 

●結論
Vineは狙いが分らない。クライアント用でもないし、サーバ用とも言えない。中途半端な感じがしないでもない。
また漢字コードがEUCなのは今時どうか。
やはり自宅サーバみたいな特殊用途に限定されるであろう。

サーバ機のハードウェアは多少不満。USB2.0であればもう少し遊べたかも。
騒音はほとんどないが、サイズが大きめ。
安いノートを仕入れたら入替えたいところである。
 

●後書き
さて、次回自宅サーバを再構築するのはいつだろうか。また5年後?
HDDは500GB〜1TBだろうが、OSは・・・・?
この業界は5年後が全く予測できない所がいいような悪いような。